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2010
05,20
07:18
女性からの視点
CATEGORY[練習課題]
前回の記事で「批評者募集」と題して、書き上げたばかりの応募原稿第一稿に対する批評をお願いしました。
内容は、
「主人公の男性(43歳)は、初めての海外勤務で中国の大連に単身赴任する。そこで、カラオケ小姐と日本人駐在員のいろいろな関係を目の当たりにする。主人公にも気になる小姐が現れて、警戒しながら付き合っているうちに、徐々に惹かれていく」と言う話です。
24歳年上の日本人駐在員が、小娘に夢中になっていく過程を書きたいと思って、少女の魅力をどうやって表そうかと苦心しました。
ところが、読んでいただいた女性からの最初の一言が、
「主人公の男性に魅力を感じないので、女の子が主人公を好きになるのがうそ臭い」と。
そういわれてみると、なるほど、どこに魅力があるのかと言われれば、ほとんど表現されていません。
女性から見ると、そうなんだな。
大変、勉強になりました。
ほかにも、多くの方から有益なご指摘をいただいたので、ストーリーの組み替えも考えながら、見直します。

北上大

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2010
02,15
11:48
超短編小説大賞応募は止めた
CATEGORY[練習課題]
先に、腕試しとして、地方文学賞に応募したことを書いた。
次に、どこに応募しようかと考えている。
実は、500枚の長篇小説の構想をまとめている途中で、これは時間がかかるので6月か7月に応募するつもりで暖めている。これとは別に、100枚程度の短編の応募先を探していたら、超短編小説大賞 というのを見つけた。
日本文学館という会社の文学賞だ。
締め切りが、2月28日。 規定枚数は10枚。大賞賞金は10万円。
10枚ならすぐかけるから、応募しようかと思った。
だが、まてよ。超短編といっても、小説というには短すぎる。
ネット情報を調べてみたら、この会社は、自費出版推奨の会社だったのだ。
この会社では、いろいろな賞(コンテストと表現している)を募集している。例えば、自分史大賞とかエッセイ大賞とか、いかにも素人が飛びつきそうなタイトルだ。
応募要項の最後にこんなことが書いてある。
「応募者には出版(有料)のご案内を差しあげることがございます」
これか、このためのカモ探しの手段のようだ。
応募して、佳作になった人の情報をみつけた。
「メッセージ性に優れた斬新な作品でした。軽快な筆致やしっかりとしたプロットもいうことなしです。高い文章 力と執筆センスが感じられ印象深い作品として審査員から好評でした」というお褒めの言葉をいただき、大感激!!!

敵の作戦としては褒めるだろうな。佳作は賞金なしだし。

十枚じゃ、小説としての状況説明や感情移入に引き込めず、単なるあらすじに過ぎない。
応募するのを止めた。
150~200枚位の短編を書いて、もっと評価の高い文学賞に応募する予定。

北上大

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2009
11,07
10:23
物語の体操01-03
CATEGORY[練習課題]
物語の体操01
主人公の過去 庇護・逆
主人公の現在 治癒
主人公の近い未来 至誠・逆
結末(目的) 公式
援 助 者 知恵
敵 対 者 誓約

タイトル:研究独占
プロット:
太郎は新製品開発を担当していたが上司の受けが悪く、部としてもだれも支援してくれなかった(庇護・逆)
しかし、太郎が一生懸命研究をする姿を見て、冴子先輩がヒントを与えたことにより、(援助者:知恵)
太郎は重要な問題点を解決することができた。(治癒)
大きなブレークスルーをクリアした太郎の研究は順調に進んだ。ここで太郎は、研究の成果を会社に報告せず、自分の個人研究に見せかけようとした(至誠・逆)
しかし、研究部長に見破られてしまった。が、報告書きちんと書き直せば私利私欲の件は目をつぶる(敵対者:誓約)
との約束で、会社に対して正式な報告書を上げさせられた。
やがて、太郎の研究は、学界で認められ、偉大な研究者へと成長してゆくのであった。(公式)


物語の体操02

主人公の過去 公式
主人公の現在 厳格・逆
主人公の近い未来 至誠・逆
結末(目的) 開放・逆
援 助 者 治癒
敵 対 者 調和・逆

タイトル:白い愛
プロット:
健太は同期入社の仲間が集まる同期会で、葉子が一目で気に入り、すぐに交際を申し込んだ。(公式)
何となくつきあうようになったのだが、元来がちゃらんぽらんな性格なので他の女ともつきあい始めた(厳格・逆)
全く誠意を示さない健太に対して葉子は嫌気がさしてきた。そんな中、つきあっていた女の一人香奈恵が、葉子と別れてくれといいだした(敵対者:調和・逆)。
そう言われると逆に未練を感じてしまった健太は、葉子を独占しようとして、なんだかんだと葉子の行動に口をだし、行動を制限させ始めた。自分のいうことを聞かないと暴力を振るうことさえあった。いつものように怒鳴って暴力を振るったところ、運悪く葉子は怪我をして出血し、なかなか血が止まらなかった。すぐに病院に行ったところ、悪性の血液のガンだということがわかり、白血球の移植が必要だった。医師の判断で同じ白血球肩を持つ血液型の健太の血液を輸血することにした。このとき医師は健太の行動をたしなめ、心を改めるように説諭した。(援助者:治癒)
自分の血が流れている葉子の病身を慈しみ、泣きながら葉子を強く抱きしめていた。(解放・逆)


物語の体操03
主人公の過去 治癒
主人公の現在 誓約
主人公の近い未来 変化
結末(目的) 厳格
援 助 者 生命・逆
敵 対 者 理性
タイトル:知性犬チム
プロット:
犬型ペットロボットのチムは、廃材捨て場に投げ捨てられ雨晒しになっていたため、首筋にも錆が出てもうすぐロボット権を失うところだったが、ヨシムが拾って、切断していたメイン回路の電源を入れ、油を射して修理してくれたので、再び活動できることになった。このときチムの隠し機能のスイッチを入れてしまったことにヨシムは気づかなかった。
この国では、すべてのロボットは、ロボット管理局に登録し、定期的に無線による点検に答えてロボット権を維持していないと解体される規定になっていた。過去にロボットが人に危害を加える事件が多発したため、厳しい無線管理が決められたのだ。
チムにとってヨシムは文字通り命の恩人である。(治癒)
ヨシムは、チムを可愛がって一緒に遊んでくれたので、チムはどんなことがあってもヨシムのそばについて守ろうと決めていた。(誓約)
しかし、チムは犬型ペットロボットとして登録されているので、ロボット管理規定により人と一緒に遊ぶことしか認められていなかった。遊ぶだけの存在であり、相談に乗ったり、悩んでいる人間にアドバイスをすることも禁じられていた。最新の犬型ロボットは、専用設計をされているので話すことはできないが、チムは古い設計で作られたので話す能力を持っていたのだが、人間と話をした途端、ロボット権を抹消されて解体されてしまうのだ。(敵対者:理性)
しばらく楽しい日々が続いたが、ヨシムの子供が重い病気になって寝たきりになってしまった。(変化)
ヨシムの周りをチムが走り回って慰めるが、日に日に容態は悪くなり、子どもは死んでしまった。
ひとりぼっちになったヨシムは、寂しくて泣いているばかり。チムは喋れないんだよね。チムが喋れたらどんなに良いだろうかと、ヨシムはいつもつぶやく。とうとうある日、チムは意を決して、ヨシムに話しかけて明るく生きるように説得して、ヨシムに生きる元気を与えた。(厳格)
チムはロボット権を失い、解体されて永遠に動かない物体になった。しかし、解体された各種の金属は、新しいロボットの材料として生まれ変わることだろう(援助者:生命・逆)

なんともレベルの低いものばかりだが、一切評価なしで、ただのバットの素振りなのだから。

北上大

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2009
11,03
10:09
飛べない
CATEGORY[練習課題]
今取り組んでいる課題

空を飛ぶ人
・主人公は空を飛ぶ力を持っていた
・空を飛ぶ力を失う事件が起きる
・誰かのために空を飛ぶ力が必要な状況に陥る
・タイムリミットが迫る
・空を飛ぶ力が復活する(理由を明確に)
・意外な結末を迎える


以上の内容で物語を作り、800字以内であらすじを書け。


空を飛ぶ力とは、魔法でもいいけど、飛行機を操縦するパイロットでも良い、あるいは鳥や虫を擬人化してもいいし、鉄腕アトムでもかまわない。

もう、4日間も考えているのにまったくアイディアが浮かばない。
なんか、才能がないなぁ。

北上大

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2009
10,31
07:56
物語の体操00
CATEGORY[練習課題]
大塚英志著「物語の体操」-みるみる小説が書ける6つのレッスン-(朝日文庫)

スポーツ選手が日ごろから身体を鍛えるために、筋力トレーニングをしたり、体操やストレッチをしたりして、基礎体力を鍛えているように、物語を作る人、小説家や脚本家は、頭を鍛える頭脳の筋力トレーニングが必要だという意味から、物語の体操と名付けたそうだ。

小手先のテクニックをいじり回して、文学の本質に迫れるのかという小難しい議論をふっかける人もいるが、小説初心者としては、可能性のあることは何でもやってみようということで、取り上げることにした。
本の中では、6つのトレーニングパターンを紹介しているが、ストーリーの発想力を鍛えるのがこれだ。

28ページに、タロットカードのような模様のカードがちりばめられているが、この中から6枚のカードを無作為に選び、ルールに従って下の図のように並べる。(下図はプロット作成練習よりコピー)
2011年11月13日追記:
上記「プロット作成練習」は、削除されたようで、現在迷子リンクになっています。
 


それぞれの意味は、図に示したとおりで、この例で言うと
主人公の過去 治癒
主人公の現在 公式
主人公の近い未来 信頼(逆)
結末(目的) 生命
援 助 者 変化(逆)
敵 対 者 至誠
を意味することにする。逆さの場合は意味も逆に捉える。
それぞれの言葉からイメージされる状況を想定してプロット(粗筋)を作るという課題だ。

この例でプロットを作ってみよう。
タイトル:左手の傷み
プロット:
高校二年生の良樹はテニス部に所属している。ひと月ほど前に自転車で転んで左上腕を骨折したが、3週間ほどで治り今は普通に動かせるようになった。(治癒) 
ただ、逆手に捻じるとひどい痛みがはしる。
二学期になり三年生が部活を引退することになったので、新しいキャプテンとして良樹が選出された。(公式)
良樹は、部を活性化しようと新しい練習方法を提案するのだが、多くの部員はあまり賛同しなかった。(信頼・逆)
三年生の悪い影響を受けて、キャプテン良樹に反発する1年生数名が、練習中に良樹の左手を狙った攻撃をさかんに仕掛けてきた。(敵対者:至誠)
良樹は、傷む左手を庇いながらプレーを続けたため、フォームを崩し、足腰の故障を生じてしまった。こうして向かえた秋の地区大会では、チームは惨敗だった。
そんな時顧問の先生が、今までのチームプレーはどうした、キャプテンを守り立てて基本に変えれと指示した。(援助者:変化・逆)
三年生が卒業して、それまで三年生に操られていた一年生達も級して新入生の指導をする立場となり、全員で前向きな部活を進めるようになった。(生命)

ひねりも何にもなく、ありきたりなプロットだなぁ。
妻が言うように、才能の片鱗も感じない、いや、だからこそ素振りが必要なんだ。
(下記、オレンジ文参照)

大塚は、著書の中でこう言っている。
「それでは課題を実際にやってみて下さい。
カードを使って<おはなし>のプロットを100個作ってみましょう。
はい、みんな絶句していますね。
けれどもこれは野球選手がバットの素振りという反復トレーニングを何千回も繰り返すのと同じです。
頭の中の<おはなし>作りの”筋肉”を鍛えるところからまず始めましょう。
それではがんばってください」

がんばってくださいといわれたからには、頑張ってみよう。
というわけで、今後、何回に分けるか分からないが、物語の体操00から出来るところまで、100プロットを目指して、この場で公開するつもりだ。粗製乱造だが、バットの素振りトレーニングだから数で勝負だ。
たくさん書いていれば、自然に質も伴ってくるだろう。

なお、このプロット作成練習は、インターネットでも、課題を選ぶことが出来るので利用してください。
2011年11月13日追記:
上記「プロット作成練習」は削除されたようです。 代わりに、大塚英志著「物語の体操」に書かれていたプロット作りの練習をプログラム化として、Plotexe.exe というフリーソフトを紹介します。 作者は「ひと足お先に通信社」さんで、WinXP用と表示していますが、Win7(64bit)でも問題なく動いています。

北上大

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2009
10,29
09:30
消えたパスワード
CATEGORY[練習課題]
練習課題

「大切なもの」=「ケータイ」
タイムリミットは「数分から数時間後にかかってくるはずの電話」まで。
文字数制限は、原稿用紙2枚(800字)以内 規定文字数を超えたら失格。

タイトル:消えたパスワード  提出課題

 佐伯一郎は出勤電車の中で上機嫌だった。
 三年半追いかけてきた四億円のビッグプロジェクトが決まる日だ。佐伯が勤める横山建設株式会社では、県のゴミ処理再生プラントの受注活動に注力しており、佐伯はこのプロジェクトの営業担当者である。本日九時から県庁の審議会で決定され、その契約番号を、県の資源産業課の上野係長が十時頃に電話連絡してくれる手筈になっていた。契約書に添付する会社の登記簿謄本や設計仕様書もぬかりなく準備してある。
 出勤して机の上の携帯を手に取り、パスワードを入力したが「パスワードエラー」のメッセージ。「あれ?」もう一度入力するが、結果は同じだった。横山建設では、通信費削減のために固定電話を廃止して全社員に携帯電話を支給している。帰宅前に電源を切り、引出しに入れて施錠する規則だった。パスワードが通らないと電話が使えない。
 はしゃいで飲んだ昨夜の酒のせいか、なぜパスワードが変わったのかまったく思い出せない。思いつく数字を次々に入れたがどれも駄目だった。電話が通じなかったらアウトだ、クビだ。午後の役員会議に間に合わせるために特別に上野係長に頼んだのだが、こちらから連絡することはできない、協定違反になるからだ。
 佐伯はシステム本部に掛け合ったが、パスワードは自己管理だと冷たくいわれ、携帯会社に連絡すると、仮パスワードの発行には三時間かかると告げられた。もう九時四十分だ、間に合わない、無職という文字が頭を駆け巡る。
 早朝会議から戻って来た課長に呼ばれた。「おい佐伯、携帯出しっ放しだったぞ。危ないから、パスワードを変えておいたからな」佐伯は安堵して膝から崩れ落ちた。
 課長から聞いたパスワードで電話が使えるようになった。とたんに上野係長から電話だ。「佐伯さん、残念だが別の会社に決まった」膝から崩れ落ちて、立ち上がれなかった。


ケータイをなくして、意外なところから見つかるという設定が思い浮かばなかったので、パスワードを無くしたことにして、ケータイの機能を無くして復活させることで、代替した。800字に抑えるのに苦労した。
意外な結末といいうのもなかなか思いつかないものだ。

北上大

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2009
10,27
07:39
殺してやる
CATEGORY[練習課題]
奈良裕明著「一週間でマスター 小説を書くための基礎メソッド 小説のメソッド<初級編>」(雷鳥社刊)
110ページ
より

課題
お題は: 「殺してやる」
      タイトルとして「殺してやる」を用いても構いませんし、テーマはそのまま、自由に別の題名を立てて書くのもOKです。
長さ: 400字詰め原稿用紙で5枚。改行で生じる空マスも含め、本文が1800~2200字になる見当で。


タイトル 「殺してやる」提出課題

「こ、殺してやるうー」
おれが奴の横っ腹に出刃を突き立てると、血が流れ落ちて奴はその場に倒れ込む、はずだった、が。
「やめだ、やめだ、声ばかり張り上げやがって、おめぇなんかに刺されて死ぬような奴はいねえよ、バカヤロー」
「どこか悪かったですか」
「どこかあ? そんなせりふはいいとこがある奴が言うもんだ。おめえなんざどこもいいとこがねぇ。全部ダメだ」
「どうしたら良いでしょうか」
「おめえの役は、俺を刺し殺すことだろう。本当に刺し殺しゃ良いだけじゃねえのかい」
「でも、本当に刺したら、座長が死んでしまいます」
「俺だって役者の端くれだ、舞台の上で殺されるのは本望ってやつだ、遠慮しねえで本気で殺せ」
 舞台役者になりたくて田舎から出てきて、最初の一年は掃除と雑用ばかりで舞台には一度も立てなかった。二年目には、舞台の袖を走り回る野次馬だったり、せりふが観客に聞こえないようにひそひそ話で歩く通行人だった。今回はじめてもらったせりふが「殺してやる」で、座長を出刃で刺して逃げていくだけの、いわゆる鉄砲玉の役だった。はじめての舞台稽古で、大きい声で「こ、殺してやる」と怒鳴った結果がこれだ。
 本気で刺し殺せと言われても、人を刺したことなどあるはずがないし、実際に刺して稽古するわけにもいかない。考えた末に、五キロの豚肉ブロックを買ってきた。こいつを家の柱に縛り付けて、先の尖った三徳包丁で突いてみた。ブニョっという感じでうまく刺さらない。包丁を握った腕をわき腹に添えてしっかり固定して体当たりするように刺してみた。肉の中に包丁が滑り込んでいく感触が分かった。せりふを添えてやってみた。「こ、殺してやる」と走り込んで包丁を突き立てると、ブスッと突き刺さり、ヌヌッと肉の中に入っていく。これは、今までに感じたことがない新しい感触だった。もう一度やった。「こ、殺してやる」「殺してやる」「殺してやる」おれは夢中になって体当たりをして豚肉を刺しまくった。
 三日後の舞台稽古の日、おれの場面が来たところで、座長が突然言い出した。
「芳郎の芝居じゃ気合いが入らねぇから、景気づけに今日の稽古では、本物の出刃を使うぞ。みんな真剣にかかれよ」
 ここまで馬鹿にされたんじゃ、おれだって本気でかかってやろうじゃねぇか、本気で殺せと言ったのは座長、あんたなんだからな、死んだって知らねぇぞ。
「こ、殺してやる」 おれは、豚肉の稽古の時のように、出刃を脇に固めて体当たりした。とたんに、おれの手がなま暖かい液体に濡れ、包丁を抜くと真っ赤な血しぶきが飛び散り、座長が崩れ落ちた。
「えっ!、座長、座長、大丈夫ですか」
「うう、よ、芳郎、よくぞ、本当に殺してくれたな」
 え、本当に殺した? おれが座長を殺したってのか。頭が真っ白になって、なにも考えずその場を逃れた。どこをどう走ったのか分からないが、頭の中で声が響いた。
(おれのせいじゃねぇ、おれが悪いんじゃねぇ、座長が悪いんだ、本物の出刃を握らせたのは座長だ、本当に殺せと言ったのも座長だ)
 気がつくと自宅の押入に潜り込み、戸を閉めて真っ暗な空間に一人で息を押し殺していた。どのくらい経ったのだろうか、分からない。のどがからからに渇いていた。殺人者だ、もう社会では生きていけない、このまま死んでしまった方がどんなに楽だろう。思考がぐるぐる回りどうにも動けず、ただじっとうずくまったまま時が過ぎるのを待った。
 誰かが来たようだ。
「芳郎、芳郎、家にいるんだろう、出てこいよ」
 返事が出来なかった、息を潜ませてじっとしていた。突然押入の戸が開けられ、一座の仲間が顔を見せた。
「芳郎、おい、どうしたんだ、突然駆け出して、座長が誉めていたぞ」
「座長が? 誉めていた? 死んだんじゃないのか」
「生きているよ」
「だって、おれが刺したら、なま暖かい血がヌルヌルって、いつもの稽古の血袋ならもっと冷たいし」
「ああ、あれか、芳郎に本物の感触を与えようって、座長が血袋を暖めておいたのさ」
「暖めておいた? 包丁を抜いたら、血しぶきが出たのは?」
「その辺は、座長の技だな、抜いた瞬間に血袋を握りつぶして、血糊を振りまいたって」
 仲間に引きずられる様にして座長の前に戻った。
「座長、大丈夫ですか、申し訳ありません」
「なにを謝るんだ。良くやったじゃねえか。役者ってのはな、どっかで一皮むけなきゃ一人前にはなれねえんだ。そういうときは命懸けさ。俺だってまだ死にたくねえからケブラー繊維を挟んだ晒しを巻いて、おめぇの出刃くらいじゃ死なねぇように準備はしてたさ、こっちだって命懸けだ。おめえはちゃんと応えてくれたじゃねぇか、これからはでけえ役も回ってくるから、しっかりやんな」
「ありがとうございます」 涙が止まらなくなった。
 いつかおれもこうして若手を育てるときが来るんだろうかと、ぼんやりと思った。


読み返してみると、本物の出刃包丁を使うシーンが唐突過ぎてリアリティがないなぁ。このように、自分で推敲して疑問を感じるところがあるようなら、読者はもっと強く感じるはずだから、修正しなければならないと、奈良先生が書いていたな。
修行! 修行!

北上大

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2009
10,25
07:57
マシトロの筆
CATEGORY[練習課題]

課題
(1)主人公が追いかける目的を作る
   [舞台][人間関係][小道具]から選ぶ
(2)その目的が主人公の求めていたものではなかった
(3)探していた目的は実は別のものだった
この課題で、ストーリーを作れ。

[小道具編]課題提出
(1)トミナ王国の王室画家を目指しているモラミは、作者の意図を理解してすべての色を描き分けるマシトロの筆があると聞き、捜し求めて絵を描きながらの旅に出た。一月後に、その筆は異国のサドーニ王国にあることを知った。サドーニは遠いが、存在を確認できて更に意欲が沸き上がって来た。半年後にその筆は、作者を選ぶと聞いた。金儲けをたくらむと色が出なくなるらしい。一年後にやっとサドーニ王国に着いた。旅の間に毎日描き溜めた絵は、300枚を越えていた。サドーニ王国に着いてマシトロの筆のことを聞くと、その筆を手に入れるには、王立芸術院の許可が必要だと知り、王立芸術院を訪ねた。院長はモラミが旅の間に描いた300枚の絵を見て、モラミの絵には邪念があるから、マシトロの筆は渡せない。どうしても欲しければここで修行をして邪念を取り払えと言われた。マシトロの筆を手に入れるための修行は辛かったが、モラミは耐えた。
(2)4年が過ぎたある日、芸術院院長から呼び出され、実は、マシトロの筆はこの世には存在しないと告げられた。今までの私の苦労と努力は何のためだったのと、失望する。
(3)次の瞬間、高らかにファンファーレが鳴り響き、「この4年間立派に修行をしたので、モラミにマシトロの筆を与えよう、サドーニ王国以外の外国人では君が最初の受賞者だ」モラミの手には「マシトロの筆」と書かれた一枚の賞状が手渡された。マシトロの筆は単なる物品ではなく、優れた絵画技量を習得した者だけに、サドーニ王国王立芸術院が与える称号だったのだ。モラミは、トミナ王国に帰り、王室筆頭画家となり、素晴らしい作品を残したばかりでなく、若手を指導育成して、トミナ文化を後世に伝えた。

なんだかゲームの世界みたいだな。

北上大

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2009
10,24
10:31
涼子と一樹
CATEGORY[練習課題]
課題
(1)主人公が追いかける目的を作る
   [舞台][人間関係][小道具]から選ぶ
(2)その目的が主人公の求めていたものではなかった
(3)探していた目的は実は別のものだった
この課題で、ストーリーを作れ。

[人間関係編]課題提出
(1)涼子は同じ学年の雄太が好きだったが、告白する勇気がなくて片思いのままだった。そんな涼子に付き合って欲しいと雄太がメールをよこした。一度会って話を聞いてもらいたいと。涼子は高ぶる気持ちを押さえて約束の場所に出かけて行った。
(2)約束の場所に現れたのは、雄太ではなく一樹だった。雄太は、涼子が現れるかどうかで友達と賭けをしていたのだ。これを知った涼子は、失望のどん底に落ちていった。
(3)一樹は涼子が好きだったので、傷つく涼子を黙って見ていることが出来ず、告白するために約束の場所に現れたのだった。一樹が顛末を説明し、本気で付き合ってくれと求めた。失意に暮れた涼子だったが、一生懸命に説得しようとする一樹の気持ちがうれしかった。

ありふれた学園ロマンスになってしまった。
仕方が無い、今の力はこんなもんだ。

北上大

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2009
10,23
07:39
初めての課題
CATEGORY[練習課題]

 きょうは、通信教育の最初の課題だ。

課題
(1)主人公が追いかける目的を作る
[舞台][人間関係][小道具]から選ぶ
(2)その目的が主人公の求めていたものではなかった
(3)探していた目的は実は別のものだった
この流れで、ストーリーを作れ。

いきなりストーリーを作れと言われてもなぁ。
とにかく数撃たなきゃ当たらないのだから、まず、書いてみよう。後で見たら恥ずかしいんだろうな、きっと。
でも、まぁ、成長の記録だから、後で笑い話にしよう。

[舞台編]課題提出
(1)宮城県に住むサトルは、十数年飼ったビーグル犬、ビートが死んだ悲しみを紛らすために、ビートと同じ血統(子孫)のビーグル子犬を買いたくて、血統書に書かれたブリーダーを探し求めた。
(2)ブリーダー探して愛知県まで訪ねて行った。訪ね当ててみると、このブリーダーは全国から集めた犬に名前を貸して販売しているだけで、実際に育ててはいなかった。本当の育ての親は分からないとう。
(3)失意のもと家に帰ってみると、古い書類を手繰って、育てた親元の住所を調べたと彼のブリーダーから連絡があった。そこは宮城県内であり、サトルの家の隣町だった。
そこで、ビートの遠い子孫に当たるビーグルの子犬を求めることが出来たのだった。


なんか、ありきたりのストーリーしか思いつかないが、まぁ、最初はこんなもんだろう。
書いただけでも、マシということで。

北上大
 

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